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インタビュー

会社メンバー

卞 万女

代表取締役

鎌田 均

システムエンジニア

横井 優斗

システムエンジニア


Mayo Ben Hitoshi Kamada Yuto Yokoi

代表取締役

震災で感じた無力感をきっかけに、1円で創業

――最初に、起業をすることになったきっかけを教えてください。

万女:もともと中国からの留学生だった私は、学校を卒業して、そのまま日本のIT系人材紹介会社に営業として就職をしました。大企業でしたので、いろいろと恵まれた職場でそこそこ給料もいただきながら、当時はそれなりに満足した毎日を送っていました。

そして忘れもしない2011年3月11日、東日本大震災が起こりました。被災地ではたくさんの方が亡くなられ、生き残った方も大きな苦しみを抱えられました。そんな状況に対して自分は何もできないまま、ただただ無力感でいっぱいになり「自分も何かやらなければいけない」という思いに駆られました。それから、外国人である自分がこのタイミングで日本にいる意味は何かを考えたのです。

――国に帰るという選択肢もあったと思いますが、日本で起業をする決意をされたんですね。

万女:そうです。考えたくはありませんが、また同じような災害がないとも限りません。政治だけに任せていても解決できないことだってあります。なので、もし次にこうしたことが起こった時、「国と国が助け合える基盤があれば力を合わせて問題を解決していける」そう考えて、今の会社を作ろうと思ったのです。

社長の苦労話と言われてしまうとそれまでなのですが、外国で何か新しいことをやろうと思うと、自分の国籍が障害になることもあります。でも、最終的に自分の思いをしっかり持ってさえいれば、どんな障害だって克服できるはずです。不可能はないということを証明するためにも1円で会社を創業しました。

最初は好きになれなかった「人材紹介」ビジネス

――どうして「人材紹介」のビジネスを始められたのですか?

万女:人材紹介は、私が「やりたかったこと」というよりは、前職でやっていた「できること」から始めた仕事でした。
――もともと同じ業界にいたということですね。創業時に悩まれたことはありますか?

万女:実は起業した当時は、この仕事があまり好きではありませんでした。はっきりと言葉にはしませんでしたが、人を商品のように扱い、その成果でお金を稼ぐズルい商売だと心のどこかで後ろめたさを感じていたのです。

ある時、それを強く意識させられた出来事がありました。担当していたシルバー人材の方をある会社に紹介した時のことです。ご高齢でなかなか新しい仕事が見つからなかったというのもあり、仕事が決まった時は感謝をしていただいたのですが、実はその会社は、かなり過酷な職場環境だったのです。そして案の定、その方にはつらい思いをさせてしまいました。人を幸せにしたいのに逆に不幸にしているかもしれない、私は何をやってるんだろう、そんな葛藤でずいぶん悩みました。

葛藤から生まれた経営哲学

――その葛藤はどのように克服されたんですか?

万女:でも、その葛藤こそが考え方を改めるきっかけになりました。それから、闇雲に売上を上げる前に、人の夢をしっかりサポートできる会社でありたい、そう心に決めて仕事に取り組むことにしました。それぞれの人材に合った接し方で、ひとりひとりの考え方や夢をまず掘り下げて、それに一番合った方法を提案していくようにしました。思えば、それが自分の人生の意味に気がついた瞬間でした。自分が作ったきっかけで人が成長していく姿を見ることの達成感は、とても言葉で言い表すことはできません。今では、この仕事に誇りを持っています。

ある本に「有名な会社でどれだけ売上を上げたかではなく、清廉・正義・善良さを持ってどんな事をしたかが大切」という一節があるのですが、これはASCOMの根本の理念に大きな影響を与えています。特に人材紹介の仕事では、この考えを持てるかどうかが非常に重要です。

とにかく「夢」を語ってほしい

――その葛藤はどのように克服されたんですか?

――万女さんとお話していると、よく「夢」というキーワードが出てきます。「夢」についてどうお考えでしょうか?

万女:社員にはいつも「あなたの夢は何?」と聞くようにしています。もちろん誰もが最初から将来の夢を語れるわけがありません。人によっては、1年先の目標が夢だという方もいます。私のようにとりあえず何かに一生懸命になっているうちに、夢は具体化してくるものだと思いますから。夢がないと言う人には「今までで1番楽しかったことは何か」のような質問して一緒に夢を探したりもします。

とにかく、どんな夢でも構わないのです。無理に会社や私に合わせる必要はありません。実際、今いる社員の夢だってみんなバラバラです。人によって違うのは当たり前という前提で、社員にはとにかく自由に夢を語ってほしいのです。

「社員」の前に「自分自身のオーナー」であるということ

――社員の夢を大事にされているんですね。何か具体的なエピソードはありますか?

万女:例えば「起業をしたい」と相談しにきた社員もいました。もちろん、その社員に対してもできることは全部やってあげたい。例えば、私自身が起業時に苦労した部分でフォローしてあげるとか、起業の準備が整うまではASCOMに籍を置いたまま取り組んでもらうとか。それがどんな夢であっても支援していく覚悟です。

結局、人は自分の夢に対しては楽しく本気で取り組めるんです。「社員」という言葉も形式上使っていますが、ASCOMとの雇用関係の前に「自分自身のオーナー」であってほしいと心から思っています。短期的には、会社の売上につながらないこともあると思いますが、私が目指す、国と国とをつなぐ基盤にはそれくらいの器がないとダメなのです。

エンジニアの夢を叶える「第3空間」

――これからどんな事業に取り組んでいかれるのでしょうか?

万女:よく「グローバル企業として、どんなことをしたいのか」と聞かれます。今のASCOMは人材紹介が主な事業ですが、これはあくまでひとつの事業でしかありません。今後、会社として取り組んでいきたいのは「エンジニアの活動の基盤を作ること」です。これをASCOMでは「エンジニアの第3空間」と呼んでいます。ここにいれば、エンジニアが時間や場所に縛られず、自分のスタイルで自由に働ける。そして、集まった仲間でアイデアをぶつけあったり、最先端のIT技術にふれることができる。そんな、エンジニアが夢を自由に叶えることのできる場を作っていきたいのです。

「エンジニアの第3空間」では、集まったエンジニアたちの夢とビジネスの循環を両立させていきます。例えば、まだ経験が豊かではないエンジニアには、必要な技術が身につくプロジェクトで実務経験をつんでもらう。そうして、ある程度力がついてきたら、市場のニーズを拾いながら自分で企画したプロダクトの開発を行う。その時、周りにはいつでも助け合える仲間がいる。そして、その循環のサポートをASCOMが行っていく、というイメージです。

――まさにエンジニアの理想を叶える空間ですね。

万女:ちなみに、これはただの絵物語ではありません。ASCOMではすでに専用のインテリアチームが内装デザインを進めていたり、最先端のIT技術を持つ大学との提携も始めていたりと着々と準備を進めています。そして何より大切なのは、集まる人です。ただの場所ならお金さえあればできますが、この空間には、夢を叶える「血」を通わせたい。

そのためにも、まずは経験に関係なく、夢を持ったいろんなエンジニアの方に集まっていただきたいです。ゆくゆくは「エンジニアの第3空間」を世界中に作ることで、国際交流を活発にしていくつもりです。そうして、国と国とをつなぐ基盤を作っていく。これは創業時から変わらない私の夢なのです。

システムエンジニア

入社の理由は、企業理念への「ひと目ぼれ」

――まずASCOMに入社された経緯を教えてください。

鎌田:知り合いが主催している勉強会で、万女社長(ASCOM社長)が「エンジニアの第3空間」について発表をされていて、それに大きく共感したのがきっかけです。

「エンジニアの第3空間」というのは、「エンジニアの夢を叶える」というコンセプトで、エンジニアやIT技術に興味のある人が情報交換やスキルの共有をしながら、自分の理想の働き方を実現させていくコミュニティのことです。その構想を聞いた時に、ぜひ自分も混じりたいと思いました。

それで、勉強会後に「ぜひ一緒に仕事をさせていただけませんか」という話をしたら、すぐに快諾をいただいて。その日に履歴書を出して、翌日に面接をして、翌月から現場に入ったという流れです。当時はフリーランスで自由だったというのもありましたが、今から思えばすごいスピードでしたね。

――本当にものすごいスピードですね。ですが、実際に入社されてからギャップはありませんでしたか?

鎌田:入社後のギャップはあまりありませんでした。僕の共感した理念がしっかりと浸透している会社だなあと思います。

僕の例では、Androidアプリの開発経験を積みたいという話をしたのですが、きちんとその希望に沿った提案をしてくれました。また、今やっているC#の案件は、全く未経験の言語だったにも関わらずやらせてもらえましたね。初めてのことばかりでしたが、無理なプレッシャーをかけられたり、無茶振りをされたりすることなく、安心して仕事に打ち込むことができています。

周りのエンジニアを見ていても、ここまでやりたい仕事に携われることってあまりないのではないでしょうか。すでにある案件にエンジニアを当て込んでいくのではなくて、エンジニアの特性や目標から案件を探していくという、本当にエンジニアに寄り添った会社だと感じます。

ASCOMの良いところ、悪いところ

――ASCOMに入社して良かったことはどんなことでしょうか?

鎌田:エンジニアにはいろんなタイプがいるのですが、それぞれに合う働き方が実現できるというところですね。かなり自由に自分の裁量を持って働ける会社です。

あとは、「エンジニアを大事にする」という万女社長の気遣いがありがたいです。例えば、開発現場にエンジニアを派遣する場合、事前に万女社長が、残業時間も含めた実際の就業時間をしっかりクライアントに確認して、その内容が希望条件と大きく異なっていたり、あまりにもハードだったりした場合は、「仕事をお断りする」という選択肢さえ取る場合もあります。

現場に入った後も、万女社長からは頻繁に「仕事は順調?」と連絡が来ますね。常に自分の身を案じてくれているというのが伝わってきます。別の会社に派遣されていても、いつも味方が側にいてくれているという安心感があります。

――逆に、ASCOMの悪いところを一つ挙げるとすると何でしょうか?

鎌田:うーん、なんでしょうか……。インタビューだからという訳ではないのですが、あまり思いつかないですね。

――「思いつかない」というのも一つの答えですが……。

鎌田:ああ、ありました。「社長が働き過ぎじゃないか」ってことですね。事実、これまで話してきたようなエンジニアの働きやすい環境作りのために、一番走り回っているのは社長なので。

僕はASCOMに転職してから、エンジニアライフがものすごく充実していて、社長には恩義も感じているので、「なんとか社長を楽にできればな」と考えています。社員はみんなそう思っているはずですよ。

叶えたい、ふたつの夢

――鎌田さんの「夢」を教えてください。

鎌田:まずは「エンジニアの第3の空間」を実現させていきたいですね。この夢に共感して今ここで働いているので。

――鎌田さんが「エンジニアの第3の空間」にそこまで共感される理由は何でしょうか?

鎌田:ふたつあります。ひとつは「自分もこの空間で働いてみたい」ということです。実際のところ、エンジニアには新しい技術に目を向ける時間がなかったり、なかなか仲間と情報交換する機会もなかったりします。しかし、エンジニアにとって新しい技術を知ることができないのは致命的です。そのため、最新の技術に触れられて、気の合う仲間と一緒に仕事ができる場があれば、ぜひ利用してみたいなと思いました。

――「エンジニア」としての鎌田さんのご意見ですね。もうひとつの理由は何でしょうか?

鎌田:もうひとつは、「世間との知識の差を埋めたい」ということです。僕は、エンジニアという仕事に学生時代から憧れていました。しかし、いざ自分がエンジニアとして働くことになってから、いろいろと失望というか「エンジニアって報われないなあ」と思うことが多々ありました。例えば、働き過ぎて体調を崩してしまったり、うつ病になったりする人がいても理解してもらえなかったり。そして何よりモテません。(笑)

つまり、世間的なイメージがあまり良くない、ということを知ったのです。

――その「差」を埋めていきたいということですね。

鎌田:エンジニアが報われない理由の一つが「知識の差」だと思います。エンジニアとそうでない人の知識の差ってものすごくあって、これがいろんな障害になっていると感じます。

例えば、エンジニア的には必要なルールに従ってしっかりと仕事をしていても、一般的な感覚ではどうしても理解してもらえない部分があったり……。よくある「急な仕様変更」なんてまさにその代表例ですね。

これはどちらが悪いということではないのですが。でも、エンジニアがどういう仕事をしているのかをもっと世間に知ってもらえれば、解決することもたくさんあると思います。「お前たち、こんなすごいことやってたのか!」って。

本当は、エンジニアの仕事はもっともっと素晴らしいものです。言うまでもなく、エンジニアがやってきたことって社会を変え続けてるんです。そんなことを「エンジニアの第3空間」を実現しながら、世間に発信していきたい。そして、エンジニアの頑張りが報われるような社会を作り上げていきたいですね。

システムエンジニア

キャリアに悩んだ前職
社長の理念に共感し転職を決意

――まずは、ASCOMに入社された理由を教えてください。

横井:「社長の人柄に惹かれた」というのが一番の理由です。もっと言えば、この社長となら、自分のやりたい仕事ができると思ったからです。

「――もともと、どんな仕事を希望されていたのですか?

私は、高校生の頃から世の中を変えるIT技術に大きな魅力を感じていました。「将来は、世の中の役に立ついろんなシステムを開発していきたい」という、はっきりとした目標を持っていたので、特に迷うことなく情報系の大学に入り、システム開発をしたりしていましたね。

――そのためにASCOMに入られたんですね。

横井:いえ、卒業後は、中堅SIer企業にシステムの設計開発エンジニアとして入社しました。しかし、入社直後に社内の開発体制の大幅改変があり、システムのデバッグを行う部署に配属されたのです。正直、やりたかった仕事とは違ったのですが、デバッグは非常に大切なフローということは理解していましたし、デバッグは最初の数ヶ月だけでその後は開発に携われるというお話もされていたので、勉強する気持ちで仕事をやっていました。

しかし、その状態が半年くらい経ってもなかなか状況は変わらずで……。「変だなあ」という思いが募り始めていた時に、入社5年目の先輩エンジニアさんの話を聞いたのですが、その人もずっとデバッグを続けているというのです。それから「いつまでこの状態が続くんだろう」と、将来のキャリアについて本格的に悩むようになりました。

ちょうどその頃、当時の仕事関係のつながりで、ASCOMと出会いました。スキルアップを考慮したキャリアプランを一緒に立てたおかげで、ASCOMに入社してから1年で基本設計から開発までの実績を積み上げることができました。現在2年目ですが、見積書を書きながら、リーダーになる夢に近づけています。

――入社後すぐの転職になったかと思いますが、何か悩みはありませんでしたか?

横井:悩みながら同じ状態を続けていても何も変わらないと思ってましたから。それに、もともとエンジニアの理想の働き方を実現する「第3空間」のお話にも非常に共感していたので、またとない機会だと思いASCOMへの転職を決めました。「この社長と働けば、エンジニアとして自分が思い描くキャリアを歩める」と直感したのを覚えています。

「夢」から仕事を考える会社

――横井さんから見たASCOMの特徴を教えてください。

横井:IT系人材紹介会社の多くは「クライアント案件にマッチするエンジニア」を探しますが、ASCOMはその逆だというところですね。「エンジニアの夢にマッチするクライアントや案件」を探してくれます。

――具体的にどんなところでそう感じていますか?

横井:例えば、前に会社に「Androidアプリの開発の仕事をしたい」という相談をしたことがあったのですが、希望条件の細かいヒアリングがあった後、5件ほど案件を紹介してもらいました。まさに私の希望した仕事だったので、ぜひやりたいということを伝えましたね。

また、エンジニアとクライアントの面談の後、改めて社内で相談の場が設けられるので、「本当に自分の希望や夢にマッチする仕事なのか」を冷静に考える機会までありました。その結果、実際に仕事をしても、自分のやりたかったことができています。現場に入ってからの「話が違った」みたいなことはありませんでした。

エンジニアが最大限のパフォーマンスを発揮するために

――そこまでやって、会社全体がエンジニアの意見に左右され過ぎてしまうことはないのでしょうか?

横井:誤解のないように言っておくと、ASCOMは、「エンジニアのワガママを迎合している」わけではなく、「エンジニアにとって最大限のパフォーマンスを発揮できる環境づくりをしている」ということです。ここまでエンジニア一人ひとりに寄り添ってサポートをしてくれる会社は他にないと思います。

これは、クライアントの要望を極端に優先してエンジニアに無理を強いるのはパフォーマンスの低下につながり、結局クライアントのためにもならないという会社の考えがベースにあります。社長はいつも「夢」の話をしますが、やはり、人が最も力を発揮できるのは、自分の夢につながっていると納得できるものに対してだと思います。

――開発現場に入られてからは一人だと思うのですが、会社からのフォローはありますか?

横井:「開発現場でスムーズに仕事を進められるか」や「トラブルを解決できるか」は、エンジニア個人のスキルとクライアントとの関係性に大きく左右されます。スキルについては、完全にエンジニア個人の努力次第ですが、クライアントとの関係性、つまりコミュニケーションについては、会社側からのフォローに助けられているといつも感じています。

ASCOMで働き始めて間もない頃、あるアプリを開発する担当になり、クライアントの開発現場に出向くことになりました。実は、私はそれまでアプリの設計・開発の仕事に携わったことがありませんでした。しかし、その現場のリーダーの方には、私のスキルや経験についてしっかり話が伝わっていたようで、自分ひとりでは対応できない作業やトラブルが発生した際は丁寧なフォローを受けることができました。

このように、ASCOMはそれぞれのエンジニアの良いところも悪いところも隠さずに伝える会社です。そのおかげでクライアントとのコミュニケーション面で悩むことは少なく、自分らしく案件に全力投球できているなと思います。

実現したい「生涯エンジニア」という夢

――最後の横井さんの夢について教えてください。

横井:何歳になってもリタイアすることなく、「生涯エンジニアとして活躍し続けること」です。これについては一切ぶれません。

エンジニアというと、生き馬の目を抜くような業種で、リタイアも早い思われがちですが、そんなことはありません。技術を深くまで知り尽くした熟練の方にしかできない仕事もたくさんあります。

――「夢」を即答されましたね。なかなか、できることではないと思います。

私と同じように、生涯に渡り活躍し続けたいと思っているエンジニアは多いです。事実、ASCOM では、60代以上のシルバー世代の方も現役バリバリのエンジニアとして在籍しています。

そうした姿を見ると、入社前に感じた直感は間違ってなかったと思います。私も「エンジニアの第3空間」作りを通して、夢を叶えていきたいですね。


会社メンバー

卞 万女

代表取締役

鎌田 均

システムエンジニア

横井 優斗

システムエンジニア